身体を拭いて、ベッドに座る。
村上が照明を調節し薄暗くなる空間。どうせなら真っ暗にしてくれ。
数秒の沈黙の後、村上の顔が近づいてくる。朝イチでよかった。おっさんと間接キスはキツイ。
……村上との直接キスはいいのか?
舌は入れてきませんでした。よかった。
ベッドに横になるとフェ●チオが始まった。
何を隠そう。拙者、フェ●チオ大好き侍。ここがこのソープランドの評価を決める関ケ原。
いざ尋常に勝負!!!
……ド下手だ。メンヘラぶってフ●ラチオ下手とかメンヘラ舐めんな。萎えちまったよ…。
冬優子、これ舐めて…
バカこんなの舐める訳な
やってみせろよ、マフティー!!(以下略)
そんなことを考えていると、天井の私が私を見つめてました。
あー、エッチな漫画の構図だ~。天井に鏡があるっていいなあ。
勃起すらしないと写メ日記にED男って書かれてしまう…!
天井の自分と打ち合わせをし、目を閉じ妄想の世界へ向かう。
誰を召喚しようか検討していると、村上は方針転換を図るようで、私の乳首を弄りはじめた。
あ!乳首はうまいぞ!!!イケる!!!!
脳内で召喚した中学時代の美人さんマキちゃん(仮名)の力を借り、勃起に成功した。
乳首舐め手淫は偉大なり。冬優子……。
ゴムを付けている感触がする。
僕は僕のえのきの維持のためにマキちゃんの召喚に全力を注ぐ。
マキちゃんは同級生の女子バスケ部のキャプテンをしていた長身の女の子、ガラの悪いサッカー部のチビと当時は付き合っていた。そういう経験談が耳に入ってきて以降、えっちな目でしか見れなくなった思い出の子である。
仕事で挿入って、膣に塗る用のローションとかあるんだろうね。
自分はベッドに仰向けのまま、多少苦労しながら挿入にも成功。
脳内ではマキちゃんがめちゃくちゃ頑張ってくれている。
“‘‘‘‘‘‘‘‘‘‘‘‘‘‘あっ”””””””””””
はい、1往復です。マキちゃんに集中しすぎて不意の刺激に弱くなっていたようです。
えのきが固かったのなんて5分もないんじゃないでしょうかw
徐々に固さを失う僕のえのき。余波の数往復が終わると、しなびたえのきが登場。一同唖然。
村上は苦笑し、えのきをティッシュでふき始める。人生の中でも最上位レベルのみじめさである。
タイマーを見ると表示は残り9分20秒。シャワーを浴びて着替えたら丁度いいか…。
「あ、それ、10分短めに表示してあるよ(笑)」
余計みじめになった。
村上は申し訳なさそうに事後の体を洗ってくれた。
これが老人介護か……。介護されている老人のきもちになるですよ。
服を着て時間まで村上と世間話。というよりは部屋のつくりを見学。浴槽のある空間にエアコンがあってカビがすごそうだなと思いました。
最後に待合室でアンケートを記入し退店。情なのかなんなのか。ボロクソに書くことはできませんでした。
人は射精でやさしくなれる。
朝7時過ぎ。オフィス街は通勤のピークである。
コンビニに入り、ストロングゼロを購入。もちろん500㎖。
オフィス街のベンチに腰を下ろし、通勤者を見ながら飲む酒は曖昧な射●の5億倍気持ちがよかった。
私は、美味しいものを食べて家に帰ろうと決意しながら滞在先のビジネスホテルへの道を歩くのであった。
(完)